ニオブ酸リチウム-ナトリウム-カリウム(RD LNKN)

当社は、ニオブ酸リチウム-ナトリウム-カリウム(LNKN)化合物をベースとした鉛フリーの圧電材料を開発しています。圧電材料として広く使用されているPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)について、近年の有害物質規制の強化(※)により、鉛を使用しない材料を求められております。この代替材料としてニオブ酸ナトリウムとニオブ酸リチウムの研究を進めています。

当社のニオブ酸リチウム-ナトリウム-カリウムは長年にわたる研究開発を通じ、お客様のご要求に応じてカスタマイズした組成や粒径を製造することが可能になりました。

ニオブベースの圧電セラミック材料は、従来の鉛ベースの圧電セラミックと同等またはそれを上回る性能を実現します。このニオブベースの材料は、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)に比べて約100-150°C高いキュリー温度を持ちます。また、チタン酸ジルコン酸鉛等の従来の材料と比較し、高温環境にも適しています。

このニオブベースの圧電セラミック材料は、銀(Ag)やパラジウム(Pd)の代わりに、安価なニッケル電極が使用できます。アクチュエータの圧電歪は、特定の電圧時における層数に比例します。材料コストを削減しながら多層化することで、アクチュエータ用途における圧電定数の向上が可能になります。

※2011年6月8日付欧州議会および理事会指令2011/65/EU 附属書III 7(c)Iは、アクチュエータ、センサー技術、その他の圧電セラミックベースの部品などの電子部品における鉛のような特定の有害物質の使用を規制しています。なお、猶予期限は2026年7月21日まで延長されています。

製品ダウンロードへ